読書

飯野賢治さんの本、『レッドブック・ワルツの雨』を読んだよ。


レッドブック ワルツの雨

レッドブック ワルツの雨


正しくは、清涼院流水という方との共著で、REという名前で出版されています。
鉛筆でこすると文字が浮き出てきて、それまで見えなかった物語が展開するというものです。読書するという行為の枠を広げてくれる本って、たのしいね。 


レビューを書かれている方はたくさんいらっしゃるようです。参考までに:

薔薇十字制作室 はてな出張所
http://d.hatena.ne.jp/dzogchen/20061231


私は期待を膨らませすぎたのかな。やっとじわじわと、この本のよさがわかってきたような、わかってきてないような。(本を手にとって、その薄さにびっくりよ)


後半で生きるということが罪であり償いであり続けるとうことは、シュールだなぁと思いました。本のコアである絶望観かものすごく軽いトーンなのだけど、それが生という場所に繋がっていくと、気味悪くなってくる。上記のレビューでもキルケゴールの本の題名「死にいたる病」をつかって物語のオープニングを描写されているけれど、絶望が死に至れなくなるとき、逆に「生にいたる病」になったとき、絶望がはじめて現実味を帯びてくるみたいだ。