社会の窓
公立の学校で、宗教の授業をつづけるべきか、それとも倫理だけを必須科目にするか。 ベルリンでの最近討論になっているトピックです。
今の公立学校では、宗教のクラスと倫理のクラスは必須科目ですが、それを改めて倫理だけを必須にして、宗教は興味のある人だけ選択科目としたらどうか、という新しい提案がされているそう。 その投票日が、間近。 写真のポスターは、新しい提案を支持するもの。
日本では宗教のクラスなんて選択科目ですらないから、そういうことが教育問題として出るというのは新鮮。(日本でも漢語で孔子とかやるから、宗教が全くないというのではないと思うんですけどね。 こっそり習っているぶん、たちが悪いかも)
宗教学を倫理へと還元するのはどうかと思うんだけれどなぁ。 選択にしちゃったら、卒業に必要のないものを生徒が取ることは少ないし、そうしたらどんどん宗教について具体的な知識を持たない世代が増えていくことになるでしょ。
それは、いいことなのかなぁ。
宗教の知識は、とても大切なことだと思うのですよ。 信仰のあるなしに、政治、社会、文化は、宗教と密接なかかわりをもっているし、宗教を知ると、いろんな考え方や世界観、生活様式なんかの意味や解釈の範囲がずっと広がったり深くなったりするのにな。
株式市場だって、日曜日はお休みでしょ。
宗教を習うことと、宗教への信仰を推進することは必ずしも同じことじゃないと思うけれど、新しい提案をしている人たちはそんなふうに取っているようです。 宗教=キリスト教ではないし、学習=信仰みたいな単純な式も成り立たないはずなのになぁ。
ベルリンは、どうこの問題にどう応えるんでしょうね。
投票結果が、楽しみです。