社会の窓

高校から大学へ進学してくる新入生が中退する理由のひとつに、友達ができないこと、があります。 


毎日同じ面子ち顔をあわせている高校と違って、大学のクラスでは同じ人に会う確立もぐっと低くなるし、おしゃべりしたりする機会もぐっと少なくなるので、お友達を作るのはけっこう難しい。  日本でもサークルに入ったりして、大学生活の基盤となるお友達のネットワークをつくるよね。  


日本と違って、休学が自由にできる学校環境では、お友達ができずに、大学が楽しい場所でなければ、休学したり、転校したり、中退したりする確立も高くなります。


この問題を解決するために、うちの大学では新入生のためのプログラムが去年作られました。 
必修科目のクラスを3つ、同じ生徒が履修するというもの。 Biribiが受け持っているクラスは、文学部の英作文(国語ですな)のクラスと基礎演習みたいなクラスとのコンビ。 Biribiのクラスの生徒は、英作と基礎演のクラスも、みんな一緒に受講するので、お友達を作りやすい環境になる、というわけです。


生徒の様子をみているかぎり、けっこう成果はあがってるんじゃないかな。


今学期は、文学部の先生と一緒にプロポーザルを書いて、遠足の費用をゲット(←死語?)。
Biribiのクラスは人権をテーマに扱っているので、2クラス、48人の生徒たちと一緒にバスに乗ってアトランタのカーターセンターへ日帰りの遠足に行って来ました。

カーターセンター
http://www.cartercenter.org/homepage.html

http://www-cger.nies.go.jp/cger-j/db/info/org/carter.htm

日本にもあるんだね!↓
http://www.fuchu.or.jp/~carter/


改築したばっかりのセンターで、めっちゃ綺麗でしたよ。

たえさんという方のブログに、カーターセンターの綺麗な写真がのってます↓
http://taeusa.exblog.jp/10076316/


カーター氏は人道活動で有名ですが、彼が大統領の時にはカンボジアで、クメール・ルージュ政権のもとに殺戮が繰り返されたけれど、ベトナム戦争反対の世論におされて、カーター政権は介入しなかった、ということも覚えておかなければ。 


国連でベトナムの席をどうするか、という問題に面したときも、カーター政権下のアメリカはクメール・ルージュに席を与えることに反対しなかったのが残念です。 


改築後のセンターでは、タッチテーブルでいろんな情報をインターアクティブに学べるところが新しく設置されていました。 これは、かなりいいです。 


見学の後は、近くのパブで晩御飯。

Manuel's Tavern
http://www.manuelstavern.com/


一緒に行った文学部のカラメル先生が手配してくれたんだけれど、ハンバーガー一人1個(+ポテトサラダ、コールスロー、ベイクドビーンズ)で、11ドルは高くね?  (飲み物とチップも込みなのはわかるけど・・・・ハンバーガー1個って、あたしでも足りんよ)


びみょ〜な(不)満腹感のあとは、ジェノサイドの歴史を写真で追ったひとの出版公演を聴くため、再びカーターセンターへ。

Lane Montgomery
http://www.lanehmontgomery.com/
http://www.jimmycarterlibrary.gov/events/

彼女の公演は、ここちらから↓
http://www.youtube.com/watch?v=JNAOoa0BV8k


公演は ・・・・・・・ うーん・・・・
トルコからダルフールまで、ものすごく浅く広くカバーしているのだけれど・・・・彼女の出した写真集を売るためなのか、写真も少なかったし、カバーされる内容はめっさ薄かったです。 どうも国連・政府関係からフォト・ドキュメンタリーを行った方ようですが、国連関係の政策に詳しいようなので、そっちの話をもっとがつんとやってほしかった、というのが感想です。 

International Rescue Committee
www.theirc.org/

最後の公演は ・・・だったけれど、生徒たちはそれぞれ楽しんでくれたようで、同行したカラメル先生は11月から産休に入るめっちゃ妊婦中だけれど何事もなかったし(アメリカの妊婦さんは、かなりパワフル、というかあまり大事にされない)、良しとしましょう(笑)


片道1.5時間の距離を運転してくれた、大学のバスの運転手のおっちゃんにも感謝。 


新入生はどんどん仲良くなって、4年後にちゃんと卒業してほしいもんです(笑) 



いかにもお役人、ってかんじのドライさは気にならなかったのだけれど、もっと国連の役割やIRC(International Rescue Committee)など、関係機関と国際政策の話をしてくれ!と思いながらの、あっという間の公演でした。 (YouTubeで観れる公演と、98%同じ内容なのも、がっかりでした)