社会の窓

3人全員の面接が終わって、さっそくどの候補者を採用するように学部長に推薦するかの会議です。


サーチ委員は、Biribiを含めた学部内の先生3人と、学部外の先生1人、学部生代表が一人で構成されてます。


学部外から参加のパープリン(←なつかしい?)女史はミニー先生のマブダチ。以前この先生と何度か一緒に仕事したときの印象は、『感覚』とか『直感』で学術的な判断をする人 (こえぇぇぇぇぇ)


学部生代表は、ミニー先生が手塩にかけた出来杉ちゃん。 出来杉ちゃんのお父さんは、うちの大学に巨額の寄付をしてくれる、地域の有名人。 (そういう生徒ばっかり可愛がるところが、ミニー先生いやらしいわー  ぶるっ) 


A候補を押すミニー先生軍と、C候補を押すBiribi+カモノハシ先生と会議が分かれることを予想して、ランチしながら、会議の前にカモノハシ先生とC候補を押すための議論を準備。



『A候補のいいところは、○○と、△△だよね。これは、ずば抜けていいよね』
『うん。 これは学部にとって悪いことじゃないよね。』
『でも、強み、それだけだよね?』


『その反面、候補者Cは ○○で、これは□□のためにすごくいいよね。 で、面接で言ってた▽▽は、学部の今やってる☆☆を強化するし・・・・・』
『おー いいねぇ、のってきたねぇ♪ そうそう・・・・』
『反論をするとき、相手の候補者の強みを同意・確認したほうが、説得力があがるから、こいううふうに・・・・』




と、こんな感じで議論を準備して会議に向かったのですが。













わしら、甘かった・・・・・・・・・











議論を準備している段階で、ミニー先生その他諸君が合理的(rational)な議論を聞くだけの耳(と頭)を持っていることを前提にしておりました。 





『C候補はどうも・・・・・・ちょっとねぇ・・・・ はぁ〜(ため息)』
『ん〜 なんていうのかなぁ〜  採用されてもすぐ戦力にはなれないような気がするのよね〜』
『うちにきて、すぐよその大学に行きそうだし・・・』(←投機行為/speculation もうすでに議論ではない!)



議論をどう展開しても反論しても、ミニー女史が議論を展開せんことには話にならんわけで。



論を立てずに『この人に決めた!』って立場なので、要はどんなに『会議』して『議論』しても、他の人の意見を聞いて自分の立場を変える可能性を前提にしていないのであれば、もうそれは『会議』ではないのですよ。 開きのない人たちが集まったって、新しい発見も決断も生まれないわけで。 ただのごり押し大会になるだけ。 



ミニー先生に同意する出来杉ちゃんも、パープリン女史も、まったく同じ。 
理由が『A候補はいい!』だけ。 どうしてAがCより良いのか、どうしてCがAより劣るのかが言明できない。 


当てにしていたもう一人の先生、スカンク先生が『僕はA候補の面接に一番長くいて、他の候補者の面接にはあんまり参加できなかったから、A候補に投票します』と、これまたウルトラに頓珍漢な理由をのたまい(おまえ、あほか!)、 結局4対2で、A候補に決定。



議論で負けても悔しくないけど、議論も出来ずに負けるなんて・・・・・ (脱力)




他の人の意見を聞かない、つまり人の言葉を聞いて自分の考えや立ち位置を変える可能性を閉じるということは、その人を尊敬していない、ということですからね。 



そうか、うちの学部の根本的な問題はここにあるんだ・・・・・・・・