旅
相続の話、続きます。
スイスのとんでもラビリンスな制度制約の次、二つ目の理由が、ヘンゼルの叔母さん自身。 叔母さんがどの程度スイスの別荘(と南ドイツの別荘)を本気で売ろうと思っているのか、怪しいのです。
叔母さん、かな〜り浮世離れされております。
外交官の人と結婚していたのだけれど、あまりにも自分の両親に献身しすぎるために離婚になったという話です。 離婚した後も、相続した遺産でずーっと生活しているので、働いたことがありません。
とってもいい人なのだけれど、会っていると、こう、落ち武者というか(笑)、現代化できなかった昔の貴族と会っているような、そんな気がしてきます。
この叔母さん、息子さんが二人いるのですが、その一人を交通事故で亡くしています。 その息子さんの思い出があるから、別荘はたぶん本気で売る気じゃないんじゃないかなぁ、というのがみんなの意見。
気持ちはわからないでもないから、『もうん十年も前にことなのに、いいかげん・・・』とか言う気はみんな全くないのだけれど、維持費のためにベルリンの家を担保にローンを借りるって・・・・、
えぇぇぇぇぇぇ!? そりゃ おかしかろーもん!
本日、そんな話で、ヴァイドゥラー家のドラマ、開幕です。
別荘の維持費は叔母さんがずっと持ってくれているのですが、とくに投資とかもせずに、引き継いだ遺産で生活しているので、そりゃお金も減ってくるわけで。 別荘の維持費にもすっごいお金がかかってるので、うちとしては、借金の相続だけはなんとしても回避したいところ。
叔母さんの気持ちを別にしても、今まで売れなかったのだから、近い未来に売れる見込みはないので、スイス政府にオークションに出してもらって超安値で売ってしまうか、相続権を放棄するか、そのどちらかに進むように、ヘンゼルが水を向けているところ。
ドイツ南部にある別荘は、他の5件ぐらいの人たちとの共同所有のようなのだけれど、『ぜひ!』という買い手が現れたのだけれど、叔母さんが売りたくないと(泣)
やっとのことで、ヘンゼルとミシャの相続部分にあたる箇所を区分けして、その部分を売ることに。 ここにたどり着くまでの長かったこと(2年ぐらいかかったかも)。
この物件の売買が成立するまで、あと数歩。 年末までには、終わるかな? よかったー ここは借金相続にならなくって。
この物件から相続するお金は、正式にはミシャとヘンゼルに行くのだけれど、うちのぶんは、ヘンゼルのお父さん・お母さんにそのまま渡す予定です。 もともと、お父さんの相続分だしね。