国宝

夏休みの間、日本滞在中に大学時代からの親友と京都旅行を計画してたとき。
さっそくガイドブックを買って行きたい場所をチェックしたり、京都の地理や歴史の本を読んで坊さんの「なまぐささ」と政好きを笑ったりしてたとき、なぜか京都で一番生きたい場所は広隆寺と、すごくはっきりしていた。半跏思惟像は日本の国宝1号だそうで、日本人がもっとも美しいと思う像らしい(帰ってきてから知った)。日本人に響くなにかがあるのだろうか。


その半跏思惟像、うつくしい。
買った写真は額に入れて部屋に飾っている。あの下梵の指先から、慈悲をふぅっとふきかけてくれそうな、気がする。


どうして突然この像をみたくなったのか、よくわからない。
日本の断片として半跏思惟像の写真を持って帰ってきた。その断片をとおして日本を感じるような、逆に半跏思惟像が私という日本を除いているのか。
何かを美しいと思うことは、こんなに気持ちのいいことなんだなぁ。