社会の窓

学期末で成績や宿題の採点つけで追われています。気持ち悪くなるほどの量の仕事が、文字どおり、山積みに。


先生も生徒も院生も、学期末はちっとピリピリ。みんな睡眠時間足りてないんだろうし、次々に提出する論文や宿題や期末試験があって、精神的に余裕がなくなるのよね。 わたしも1月にあるプチ学会(プチ学会の説明は、また後日)のために、ミニミニ論文を書かなきゃいけなくって、冷や汗流してます。


そんな雰囲気の中だったからなのか、先日、生徒がひとり、わたしのオフィスで泣きました。


この生徒、ケリーちゃんに、彼女が書いたレポートを返したとき。成績をみた彼女ががっかりして(Bをあげたのだけれど、私にしてみれば、ものすごく甘く採点したもの)、私に聞いてきた。


生徒「えぇ!あたしこれよくかけてると思うんだけど。最悪の成績!」
Biribi「ぜんたいの構造と、アイディアのながれがしっかりしてないから、それをまとめないとだめね。たとえばこのへんなんだけど・・・・」
生徒「ちょっと、構成って、わたしちゃんと立ててるって。1、2、3、って。 それに私ちゃんとドラフト何回か書いて出してるんだから。構成がおかしいって、わからないわ。 きっと先生の文章のスタイルと、私の文章のスタイルは合わないのよ・・・」


ムカッ!
ただの文章スタイルの違い、なんて好みの問題にすべてを還元するなんて、指導者としての私の資質をバカにしているわけで、「温厚で柔軟な先生」なわたしも怒ります。 「君の論文は、文法のまちがいだってたくさんあるし、コンマの使い方だってまちがってるし、複合文の構成めちゃめちゃやん!論旨がはっきりしてない上に、えらそうな言葉ばっかりつかって、内容じたいが全くないのね。論文なんて呼べないわけで、Bあげただけでも、ラッキーとおもってよ!」  ・・・と怒鳴りたいのは山々ですが、そんなことは言えない(いや、言う先生、いるけどね)。なので、「ちゃんとコメント読んでから、書き直ししなさい。じゃ。がんばって」と、ケリーちゃんをかる〜く突き放して自分のオフィスに戻りました。


その翌日。ケリーちゃん、つきはなされたのがショックだったみたいで、でも、なんで私が怒ってるのかわからずに、謝りにオフィスにやってきました。 ここは、愛のムチ。ビシッと怒っときました。 


「昨日、気分を悪くされたようなので・・・・」と言いながら入ってきた彼女をイスに座らせて、「そうね。昨日あなたが言ったことの意味、わかる? とても不適切なことをいったよの。そういうつもりで言ったんじゃないんでしょうけど、言葉と場所、相手にどう伝わるか、考えなさい。自分の意図をこえて、言葉って効果をつくるもんだって、クラスでも話してるわよね。それを実践しなさい。『そんなつもりじゃなかった』では許してくれない人もいるわよ。」 


等々、ハッキリお説教というか説明したら・・・・・泣かせてしもーた。 


いままでいろんな個人的なことを言いにきて(彼氏と別れた、とか、お父さんが癌で・・・とか)泣く子はたくさんいたけれど、泣かせたのは初めてだなぁ〜 


ま、いい勉強になったでしょ。 おおきくなってくれ ケリーちゃん。