社会の窓

ドイツには兵役制度がいまでもあり、高校を卒業したら男の子は2年間軍隊へいくか、civil serviceといって3年間社会福祉のお仕事に就くかの選択があります。 ダーリンは絶対軍隊に行きたくない派だったそうで、老人ホームで3年間働いたそう。 


このホームで市民サービスのお仕事をしているときに会ったお友達、モニカさんのお宅に今日は遊びに行ってきました。 


当時モニカさんは正規の社会福祉士としてダーリンが配属された老人ホームで働いていたそうですが、社会福祉士のお仕事をやめた後、溶接工(?)になるためにマイスターについて、溶接アートの芸術家として今は生計を立てていらっしゃいます。 


もう50歳をこえていらっしゃるんだろうけど、赤く染めた短いヘアスタイルがとってもかっこいい、ステキな方でした。 


モニカさんのお家におじゃました後、旧東西ドイツの境目あたりにある彼女の工房へ行くことに。 サクット地下鉄で行くこともできたのですが、私とやどちゃんが町並みを観光できるように、バスや電車をのりついで連れて行ってくれました。 


彼女の工房は、共同出資で運営されている昔ながらの建物だそうです。 数十年前(ベルリンの壁がくずれた数年後)に再開発事業で取り壊して新しいマンションに建て替えられる予定だった古いけれどとても味のある建物を違法占拠して(笑)、共同出資で団体を作った後、法的に所有することになったという歴史のある建物。 今でも敷地の掃除や管理は掃除人を雇ったりせず、住居者たちの全体責任で運営されているそうです。 


工房や建物の周りにはモニカさんの作品がたくさんありました。 人工的な鉄を木の根っこやつたなどの自然のものと合わせた作品が中心で、とてもふしぎ。 近所の悪ガキたちがやってきては、屋外の作品を倒したり壊したりするらしくって、それなりに大変なようです。


屋外にある作品の一つは、近所の子供たちをよんで共同で作ったアートだそうです。アート作りに参加した後は、それまでいたずらしていた子供達にも自分の作品には愛着があるらしく、アートを少しだけを守る気持ちがでてきたらしい(笑)いたちごっこを繰り返しながらも、そうやって近所に住む人たちと共存していく場をゆっくり耕しているそうです。


今まで3回来ている割にはちっとも観光はしてないのだけれど、こんなふうにいろんな人を通してベルリンを知っていくもの、悪くないかな。 親切に、いろんな話をしながら案内してくれたモニカさんに感謝!  またぜひ、一緒にお茶しましょう。