社会の窓

うちの学部の秘書をしていたキャシーさん。50代半ばのとっても上品なおばさんで、学部の仕事をとってもよくしてくれていたのだけれど、学部長にうんざりして前学期、辞めてしました。


去年だんなに三行半つきつけた後、不動産売買のライセンスをとって、今はのんびり仕事しながらすごしているみたいです。
学部を辞めた後もBiribiのことをきにかけてくれていて(なんていい人なんだ)、日曜日に『久しぶりにお茶しようよ?』と電話をもらったので近所のスタバでおしゃべりしに行ってきました。



ひとしきり学部の話をしたり、『大学生の息子が彼女とやっと別れた!』とか『この間お付き合いしてたジェイは手がかかるのでめんどくさい』とかいろいろおしゃべりしたあと、『Biriちゃん、歴史ツアーしてあげるよ』と松の町を運転しながら松の町の歴史とゴシップ(笑)をおしえてくれることに♪  松の町出身のキャシー、めちゃめちゃ歴史に詳しいので楽しみです。



南部なので、松の町もオールド・マネーといって昔からのお金持ちの家、数家族が地域の大半の財をなしています。




『この辺は、30年ぐらい前まではリッチな人たちがたくさん住んでたのよね。
○○って聞いたことあるでしょ? あの家は成金ね。 基本的に人をだまして財をなしたから、嫌われてるわよー。 あそこの家、みせてあげる。 ものっそい趣味わるいから(笑)』




『ここの家は、南北戦争時代に南部の兵士たちを逃がすために地下にトンネルを掘って川岸につながってたんよ』




『ここの家はルイジアナ調のデザインで、あそこの家が本当のジョージア式のデザインね。 で、あそこに水色の家があるでしょ? あれはアフリカとかバハマから奴隷として連れてこられた人たちが昔家を青色にぬってたの。彼たちの信仰のなかで、あの水色が魔よけの意味をもっていたから、家を青くぬってたわけ。 その名残で、いまでも青い家があるんよ』



ここは、奴隷の人たちが集まっていた家。 当時は教会じゃなかったんだけれど、ここで信仰してたのよ』




『あの家ね、○○って、日本でも有名な会社あるでしょ? あそこの社長の2号さんが住んでたところよ。』




『ここにはユダヤ人のおじさんが住んでてね。 学期末になったら1セントコインをたくさん瓶に入れて、ドアを開けて待ってるわけ。 通知表にAがあったら、Aひとつにつき1セント子供たちにくれてたから、学期末はみーんなここに並んでたんよ』



『ここから収穫が終わった綿が積み込まれて、河を下って運ばれていったわけ。 ここは▽▽家がしきってたのよ。』



『□□家はね、禁酒法の時代にお酒でもうけたのよ。あそこは、今でもこの地域全部のお酒の流通をにぎってるのよ。 あの家ね、像の剥製があるのよ。 趣味悪すぎよねー』



『ここに、ロメオって人の看板でてるでしょ? いま不動産やってるけど、この人とはぜったいかかわったらダメよ。 この人、コカインのディーラーだから』   




町中を運転しながら、そりゃぁいろんな話を(笑)



めっちゃ上流階級なひとなのに(離婚する前の彼女の家は、なんと1億2千万の家 ぶっ)、鍵を使わずにドアを開ける方法を教えてくれるような人なので、毎回学ぶことたくさんです(笑)




『家を買いたくなったら、いつでも言ってね。 あたしの友達にコンサルタントがいるのよ。彼にきいたら、売りにでているどの家がヤバイとかすぐわかるから』





心強い見方です(笑)