社会の窓

ガテマラ人のネリーさん。 私のオフィスがある校舎を担当する清掃のおっちゃん。 


オフィスが新しい場所に移って以来、1年半、ずっと仲良し。
数日前、亡くなりました。 



訛りのある英語で、「Biribi〜〜〜」って声かけながらオフィスに来てくれて。 いい人が顔ににじみ出てる人。 この人の顔見てるだけで、怒りとかストレスが溶けていくような、そりゃあもう、あったかい人柄でさ。 遅くまで仕事してる時、ネリーとちょっとおしゃべりするのが楽しみで。 





「あんた ネリーと仲良くしとったやろ。  ネリーね、おっきな心臓発作起こして、今病院の集中治療室におるよ。」



今週は顔見かけないなーと思ってたら、他の清掃スタッフのおばちゃんが教えてくれました。




週末に病院へ。
プエルトリコ人の奥さんは、気丈。悲しみとか焦りとか不安とかを超えた、どっしりした方で、「様子? よくないわね。 大丈夫、神様がついてるから。  私、彼の上司だったのよ。 ボストンであったの。 ガテマラ? 嫌いなのよ、あの国。 私は一度行っただけだけど、ネリーはしょっちゅう帰ってたわよ」



何もせず、じっと部屋の隅の椅子に座りながら、色んな話をしてくれました。 そんな奥さんの強さと、ベットに横たわって、顔も手足もむくれて、無反応なネリー。 



私が病院に行って、2日後、ネリーは息を引き取ったそうです。


遺体は、ガテマラに送って、ガテマラでお葬式をする予定だそう。松の町ではお通夜に当たる、ビューイングだけ。  



ネリー お疲れ様。 これから残業する楽しみが減っちゃったけど、君に会えてよかった。