社会の窓

インフルエンザにかかって以来、どうも夜に眠れなくなってしまった。もともと夜型人間なのだけれど、ここ最近は昼夜が完全逆転。 なぜか日中はまったく勉強に身が入らなくって、思考はあさっての方向に向かいながらふらふら。日が沈んで暗くなるとゴソゴソと資料広げてパソコンに向かいだす。 これを書いてる今は4:20am。 勉強しててもしてなくても、夜中になるとおめめパチクリ。 おとといなんて朝7時半までねむれず、村上春樹の「レキシントンの幽霊」(←古本屋でかった)を読み終えたし、読みかけだったアガサクリスティーも読み終てしまった。 なんか軽くて面白い本ないかなぁ。「ダヴィンチ・コード」みたいなやつ(←これはすっごく読みごたえあっておもしろかった。さすがニューヨークタイムズ ベストセラー。)


いつもどうりまったく身が入らないので、昼間いえでごろごろしているとマイケルから電話がかかってきて、「今日Walker(近くの現代美術館)で映画を無料で見れるんだけど、行かない?」とのお誘い。 二つ返事で5時に近所のチベット料理のレストランで待ち合わせて早めの夕飯。


6時半からの映画は、Women With Vision: Confronting Silenceというシリーズで、いろんな国で撮影された女性の搾取などを題材にした映画やドキュメンタリーを上映するもの。 今年で13回目らしい。


私たちが見たのは、Sisters in Law。監督はFlorence Ayisi & Kim Longinotto。 カメルーンの女性と家庭内暴力を撮ったドキュメンタリー。 2つの家庭内暴力とひとつの幼児虐待を裁く裁判の過程をたどるもので、家庭内暴力の2つの訴訟では、どちらも原告(女性)が勝訴する。 この二つのケースはカメルーンで初めて家庭内暴力が違法だと認められたはじめての判例だそう。 幼児虐待のケースも、虐待者である叔母が負けて服役することに。 イスラムの国でこのように女性の離婚や家庭内暴力の法的訴訟が、この判例をとうしてもっと広く多くの女性にも可能になればいいなと思う。(もちろん、そういった問題はイスラムだけに限らず、どの国にでも、どの宗教のもとにでもあるから、同じことがそれらの場所にも言えるのだけれど)


どれも内容的にはものすごく重い内容なのに、女性弁護士や女性警官たちのユーモアや状況を判断して言葉を編み出す過程がすごく軽快で、見ていてて気持ちよかった。それは、お決まりの「勧善懲悪」のプロットだからだけではないようなきがする。


せっかく家のそばにあるから、めんどくさがらずにもっといろんな映画や美術品を見にこの美術館にいこう。