社会の窓

ニュージーランドアメリカ中西部の時差は17時間。こちらの早朝、あちらは夜。 ダーリンの授業の都合とかあるので、最近の電話のタイミングはミネアポリスの朝6時か7時になることがほとんど。 よっぽどの強制性がないと朝は起きれない私にとっても、好都合。 今回も朝6時にかかってきた。 彼は最近忙しかったようなので、10日ぶりくらいに話すかな? 久しぶりなので気が付いたら3時間のマラソン電話。うは。 


3時間も話せば、いくら寝起きの悪い私の脳みそもフル回転。 さっそくいつものDunn Bros Coffee Shopへ勉強をしにチャリンコこいで行くと、なぜか今日は満席。フロアの中心に円形の暖炉があって(今は火は入ってないけど、もちろん)その周りにソファーや椅子が並べてあるので、そこでしばらく本を読みながら、テーブルが空くのを待ってみる。


私が座ったナナメ向かいには同じように椅子が置いてあり、その向こうには駐車場へと続くドアがある。 どのテーブルでもみんなノートパソコン広げて勉強したりネットにつなげたりしている。わたしもノートパソコン広げて勉強したいんだけどなぁ・・・はやくテーブル空かないかなぁ・・・と、紅茶をすすりつつ、一応まじめに本を読み続けること、しばし。



ダダダダダ! 
ガシャン!! 
バタタバタバタ!!!!!


ふらっと入ってきた15,6歳の白人の少年が、ドアのそばに座って勉強していた人のテーブルからノートパソコンを無理やり奪って走り去った!!!!!  ヒィ〜〜〜〜!!!


ほんの数秒の出来事。速攻でお客さん5,6人が走って追いかけていったり、警察に電話したり、店内はちょっとしたスキャンダル状態。 


とくに治安がわるい地域でも低所得な地域でもないし、ごくごくフツーに安心して勉強できると思っていた場所で目の前で泥棒を目撃して、ちょっとショック。 


結局少年の逃げ足は速くって捕まえることはできなかったようだけど、事件後のお店に居合わせた人たちの決断力というか結束力は、みててちょっとうれしい気持ちになるものだった。 全くの他人同志なのに、パソコンを奪われた男の人(私と同じ学校の大学院生なんだって)に「ワイヤレス・インターネットをブロックしたほうがいいよ」「銀行のアカウントへのアクセスブロックしたほうがいいよ」とか、「うちに古いパソコンあるから貸してあげるよ」とか、「ミネソタ大にはパソコンのレンタルがあるよ」とか、被害者に対する親切や実践的な気遣いをする人たちのちょっとした即席共同体ができていくのは、なんだかうれしい。


結局テーブルは空かなくって、2時間後に別のコーヒーショップへ移動したのだけれど、これからノートパソコン広げて勉強するのは、やっぱりちょっと気をつけなくちゃいけないわね。