社会の窓

今日は金曜日だけれど学校へ。うちの学部には長年働いている学部の事務・経理を担当する秘書の方が2人いるのだけれど、その一人Joanの誕生日と勤続40年をお祝いするミニ・パーティに参加するため。一応サプライズ・パーティだったので、朝10時半に会議室に20人ほどこっそり集まって、おめでとうのカードにサインして、ジュースやお菓子の準備。 夏休みだけど思った以上の人数が来た。 


40年って! 学部にいる教授たちのだれよりも長く(そして詳しく学部のことを知る)人!
もう一人の秘書も勤続35年の、学部の主。The secretaries run the show. 「学部で一番えらいのは学部長じゃなくって秘書たち」とは、新入院生たちに最初に伝えられるという実践的知識のひとつ。 


秘書は多くの場合において不当な扱いをされる立場だと思うのです。仕事以外のことをおしつけられたり、いろんなことを「当然」とみなされているので感謝されることがなかったり。 それは、女性の労働に対する伝統的な視線でもあり、大学院(学校にかぎらないけどね)という知的優越感をもったまなざしだったり。


そういう権力関係をできるだけ視覚化して、なくしていこうという姿勢はこの学部に長く続く伝統。 秘書に横柄で失礼な接し方をしたら、院生でも教授でも、学部内での「市民権」はぐっと減ります。 数年前、ある院生はものすごく横柄に秘書たちにやつあたりしていたために、学部長の一任で夏学期の講義の仕事がもらえなくなった人がいます。 こういう制度内での弱者に対する意識的な姿勢は(完全じゃないけれども)うちの学部のいいところだなぁと思います。

だから、秘書さんたちの誕生日をお祝いするのは、大事なこと。
さすがに、朝10時半にクリームこてこてのケーキを食べるのはつらかったけどね・・・・・ (でもちゃんと食べたよ♪)