社会の窓

ほんとにまったくいやはやもう ごぶさたしております。
7月に入ってから、やっとおシリに火がつきまして、博論を仕上げるための怒涛の毎日でした。いやぁ、三十路すぎて徹夜なんて するもんじゃないですな(苦笑) 


書きたいこと、たっくさんありるのですが、今日は、わたしが大学院のプロセスのどのあたりにいるか ちょっとご報告。


博士課程の流れは(修士ではちょっとちがいます):


1.コースワーク  
授業を受講して単位をとります。この過程で、博論の方向性や専門分野を絞ったりします。


2.テスト 
Preliminary Exam もしくは Comprehensive Exam と呼ばれるもので、総合分野と専門分野についてのテスト(論述)と、口答審問(Oral Defense)をします。 これをパスすると、「お、ちゃんと勉強しちょったんやね。ん。博論書かせちゃる」ということになるり、『博士候補生』(Ph.D. Candidate)という「肩書き」がもらえます。名刺に書けます(持ってないけど・笑)。 一般的には、ABD (=All But Dissertation)とも呼ばれます(「博論だけ残ってる」っつー意味です。今のわたしが、これです)。 ちなみに、ここでパスしないと、大学院とはグッバイ青春です。


3.博論 ステップ1:プロスペクタス(Prospectus)
「こんなテーマで、こんなふーに研究して書きたいんやけど」てなことを書いて、諮問委員会の前で発表 & 質疑応答します。コミッティー(諮問委員会・日本語で書くと、えらくモノモノしい雰囲気やね・笑)は、指導教授(アドバイザー)と、学部内・外の教授(博論に必要な分野の専門家で、読んでコメントしてくれる人)からなります。 


4.博論ステップ2:博論 (Writing Dissertation)
ひたすら書く。
ここからは、基本的にアドバイザーとの仕事。アドバイザーによっては、ここが一番たいへんな時期(先生たち、やっぱ『あさって』の方向むいてる人、結構いますからねぇ・笑)。 え、わたし? めっちゃ大変でした(笑)。ま、アドバイザーに関する愚痴のない院生なんて、ほとんどいないですからね(笑)。 博士候補生の50%以上がここで挫折、もしくは、前に進まずに、博士号を取らずに終わります。 彼・彼女らの気持ちは、よぉぉぉぉっくわかる!!!


5.博論ステップ3:リーダー・レスポンス (Reader Response)
書き終わって、アドバイザーが「ん、他の先生たちにみせることができるようなもんになったね」とオッケーを出して初めて、正式にコミッティーの先生たちに博論を渡します。ここで、最後の砦であるディフェンス(発表&質疑応答)をさせてもらえるかどうかが、決まります。「めっちゃいいよ!」か、「ちょっとだけ修正しなきゃいけないところあるけど、ディフェンスOKよ」と、「ぜんぜんダメ」の、3者択一です。 


私は、いまこの時点にいます。
ほぼ間違いなく、「ちょっと修正オッケー」が出ると踏んでいます。


6.博論ステップ4:ディフェンス
ディフェンスは、一般公開が義務づけられています。(こっそり閉じたドアの向こうでやられたら、ほら、不正とかありえるじゃないですか)。大体1時間から1時間半ぐらいのプレゼンと質疑応答。 


その後、一般からの聞き手(つっても院生とか先生とか)を追い出して、コミッティーとだけの質疑応答。ここで、「博論のこの部分、ちょっとせつめいしてみんね」とか「ここは修正しなさい」とか、「この話をするのに、アノ研究にふれてないって、どうよ?」とか、いろいろ言われます(絞られる、のほうが正確でしょうな)。


そのまた後、今度はコミッティーから私が外に追い出されます。「おれら、先生たちだけでゴニョゴニョ話すけんね、外でとってよ」てなかんじに。 これが終わると、「おめでとう!パスしたよ。博士号やるよ」といわれるか、「ん”〜〜〜〜 ちみ、ダメだね。博論大幅修正ね」とかになるわけです。



7.博論ステップ5:博論の正式提出
コミッティーから言われた修正箇所をなおして、アドバイザーから、「おっしゃ!これで終わりじゃ!」とサインをしてもらったら、正式に大学に博論提出で、はれて卒業おめれと〜!!! となるわけです。


・・・・うわ、長くなってしもた。これ、「ねじれた空間大学院」で書けばよかったですね。ま、いいや。


それにしても、書き出してみると、長いプロセスだなぁ。
なにはともあれ、博論全体を書き終えないと、話がすすまないのです(ここで何度挫折しようとしたことか・・・) 8月中旬から始まる新しいお仕事を前に、一気におシリが火事になりまして、猛然と書き進めました(博士になってることが、契約条件だったの)。 博論の半分はこの1ヶ月で書いたようなもんです。 就職が決まってなかったら、こんなこともなかったかもな(決まってて良かった・・・)


あと2週間の間に、ディフェンスのためのプレゼンの準備と引越しの準備をすることになります。ひとまず、ニンゲン並みの睡眠が取れる生活になりました! (エライ!!! がんばった!!!!← どんなときでも自画自賛