社会の窓

前回の続きです。


特別費の上乗せと授業のオンライン化の次にバジェット・カットを乗り切るためにうちの学校がとった手段は、


3.福利厚生費のカット
大学の先生は年俸制なので、今年のお給料は去年に契約されたもの(ちなみに、夏休みは入らないので、1年分のお給料を9ヶ月で割った金額が月給として振り込まれます。 夏は、夏期講習をやれば別収入です)。


契約違反になるので、お給料を減らすという対策は正式にとれません。
んじゃ、どうするか。 医療費の負担額を減らすのです。


うちの学校では福利厚生のうち、医療保険は大学(雇用主)が75%、個人が25%という計算になっています。 医療保険はいろいろプランがあって、それによっても手出しの金額は変わるのですが。ヘンゼルが配偶者として私の保険に入っているので、私のお給料から二人分、毎月$250〜$280ぐらいの金額が引かれます(給料明細をちゃんとみてないので、正確な金額は知らんのだけどね)。 歯医者さんは、別。 任意で二人合わせて、一ヶ月50ドルです。 アメリカの医療費って、ほんとすごいよねー  こんなに毎月お金払ってても、いざ病気になったらすっごい金額の請求書がくるからさ。 


話がそれましたが、不況の波をかぶった大学は、医療費の分担を大学70%、個人負担30%に変えたのですよっ!!!




これって、事実上の減給(号泣)




学部によっては、夏期講習がないところもあります。 哲学とか(涙)。 そういう人たちは、夏の間の生活費も毎月ちゃんと貯めなければいけないので大変。 



夏休みの間のお給料は、年俸(基本給)x 一定割合で計算されます。 Biribiの大学は割合がかなりいいほうで、年俸の9%が一クラスごとに支払われます。 夏期講座は、一定数の生徒が履修しないとコスト・パフォーマンスが悪くなるので、キャンセルされる確率が高いので、完全にあてにできるとはいえません。


不況になれば、生徒たちだって夏休みの間に働いて学費や生活費をためなければなりません。 そうなれば、履修率はもちろん下がるし、クラスがキャンセル可能性大。  



Biribiは夏に2クラス教える予定になっています。 (ほかの先生たちは3コマなんだけれど、Biribiは夏の間はベルリンかじゃぱんに行きたいので、2つだけ)。  う〜ん、大丈夫なんだろうか。  


不況の中では、アカデミアの行く先もけっこう見通しが悪いです。