ファビの時差ぼけのせいですっかり寝不足だけれど、毎日たくさん歩いてリッチな時間をすごしてきました。  


建築・記憶・コミュニケーションのテーマでのプログラムなので(カルメン先生は、ホロコースト文学がテーマ)、ホロコースト関係のメモリアルにたくさん行きました。


建物のような物質的なものが、どうやって言葉で伝えることができないこと、言葉からこぼれおちてしまう経験を伝えるか。 ベルリンのユダヤ博物館は、建物自体がナチ時代も含めたドイツ系ユダヤ人の経験を体現するようになっていて、まっすぐに進めないつくりになっています。 


いろんな歴史的奇跡がジグザグに交差していて、必ず迷います。 自分が何階にいるのか分からなくなったり、突然、冷たい無の空間に陥ったり、ぐるぐる回って息がきれるけれどどっちの方向が出口なのかさっぱり分からなくなる。 ジグザグの交差点では、常に、どちらに行くべきなのか判断をせまられます。 展示に添って歩くという行為自体が、ドイツ系ユダヤ人の経験を、各個人の判断によってシュミレーションする形になっています。 


以前にもかいたけれど(2年前かな?)ベルリンにあるユダヤ関係のメモリアルでBiribiが一番好きなのは、ユダヤ墓地にある彫刻です。
(写真は、ここから↓)
http://fcit.usf.edu/HOLOCAUST/GALLFR/FBERL03.htm


この彫刻たちの前に立っても、目があわないのです。
わたしを通りすかして、その向こうをみているようで。 彼らのまなざしを受け取れないがために、受け取りたいという欲求がでてきます。 



こんなかんじでベルリンを東西南北、毎日毎日、地下鉄・電車・バスを使ってくまなく歩いてきました。 


ザクセンハウゼン強制収容所ユダヤ博物館、ユダヤ人虐殺メモリアル、ヴァンゼー会議記念館、それぞれでガイドの方がついてくれたのだけれど、これがまたすばらしいのなんのって!


ガイドの方は、みなさん歴史学の学位をもった歴史家の人たちで、めちゃめちゃスバラシイ内容の説明を聞きながらそれぞれのメモリアルを回れました。 今までは団体とかツアー旅行を小バカにしてたところがあったのだけれど、今回のプログラムでちょっと開眼。 団体だと、個人での訪問じゃ聞くことのできない説明がきけるんだね。 


Biribiのお仕事の間、ヘンゼルとファビは実家でまったり。


ミシャにーちゃんに、いっぱい抱っこしてもらったよ〜