社会の窓

ゴリラ女史のポストを埋めるために、公募を出したのが去年の末。
書類審査で候補を5人まで、電話面接で3人にまでしぼりました。


春休み前後で3人をキャンパスにお呼びして面接です。
3年半前は、面接される立場だったのに(懐)、今は面接する立場で、なんかちょっとフシギな感覚。


面接は2泊3日なので、送り迎えやら食事やらけっこうな仕事量です。


基本的には、まず到着日の夜に、ディナー。 次の日に、
学部長との面接
カレッジ(学部のもう一個上のユニット)のディーンと面接
プロボースト(副大学長みたいな人)との面接

リサーチのプレゼン
実際にクラスで授業
サーチ委員の先生たちとの面接
生徒たちのフォーラム
先生たちとランチ

翌日に帰る



ざっとこんな感じです。


候補者A B Cの面接を終えた後、サーチ委員が集まって、誰を採用するかの会議がありました。
まず、全員一致でBはナンバー3。


簡単に予想がついたのだけれど、AとCで意見が別れました。


Biribiの印象では、Aは華やかです。
地域活動とかボランティアとかをクラスに組み込んだりして印象に強く残る人だったのですが、そういう活動を通してどう科目内容を教えているのかがまったく見えてこななかったのがとても気になったのですが。  


やはり、目立ちたりがり屋のミニーマウス女史、『Aが一番いいわ!』とごり押しです。
ミニー女史、彼女もボランティア活動とかをクラスに組み込んでいるので、その援護射撃ができる候補者Aはもってこい。 


こういうクラスは生徒のためになるかどうかよりも、基本的に先生がいかに(大学経営者から見て)目だって何か重要なことをやっているかのように見えることが一番の目的です。


3年間みてきて、ミニー女史のクラスは楽しいプロジェクトがたくさんで、生徒たちの間でも評判です。 でも、ボランティアとかそういう地域活動を取り入れると、活動することが主になって、科目内容を学ぶことが二の次になるのですが、ミニー先生のクラスはまさにそう。  生徒たちが科目内容を学んでいるという実績が見えないのだけれど、ミニー先生はそれで新聞に載ったり地域の『顔』みたいな気持ちになれるので、そういう人目を引く教え方をするわけです。


ま、大学の宣伝というかアピールになるので、そういう人も大学には必要ですけどね。


私が押したのは候補者C。
この人はとっても地味だけれど、電話面接でもキャンパスでの面接でも、考え方が地に足がついていて、よく考えてクラスをデザインしているのだなぁ、というのが分かるのです。 


リサーチでも、いいジャーナルに出版しているし(ミニー女史は、『んなの聞いたことない』って感じのジャーナルばっか)、研究の課題もしっかりしているので、候補Aよりも『今すぐ戦力』になれる要素は低いけれど、とても将来性のある人なので、将来的に学部にとってはプラスになると思ったから。 



長くなってきたので、続きはまた明日。