勝負アメリカン

数日前のこと。


夜11時ちょっと前にドアのブザーがなった。こんな時間にダレだ?と思いつつインターホンで応じると、オフィス仲間で近所に住むティム。 なんだなんだ?とおもいつつ、とりあえずドアの鍵をあける(2階からブザーで建物に入るドアがあく)。
オフィスに自宅の鍵を忘れてきてしまったらしく、私の鍵を借りたいとのこと。そう、それなら車だしてあげるよ、ティムを乗せて学校へ。無事に彼の鍵はみつかり、彼のアパートまで乗せていって、ひと段落。 


次の日、お昼時に偶然彼にあったので、一緒にお昼ご飯を食べようということに。(ここで図太い私は『おごってくれるかな』とそろばんが腹のなかでパチパチと算段中)。 カフェテリア形式のパスタサラダのお店について、各自好きなものを選んだ後、「きみのぶんも払うよ」と言うティムに (ほれきたー!)、お約束とおり私も「いいよ、きにしなくって」と答える。ふつーは(というか私の腹算用では)ここで、「いやいや、お世話になったから僕が払うべき」となるはずだった。しかし、やつは「そう? そうだね、それじゃぁ」と自己肯定三段活用を発して自分の分だけ払いおった!!!  


へ? その瞬間のわたくし、ハニワです。 ちみ、これは漫才のようにお約束の社交儀礼じゃないのか? この場面においてちみにそんな選択肢はないだろう?


友達にこの話をしたところ、曰く、「そこで車なんで出してやらずに、鍵かして、バスをつかわせればよかったのよ。だいたい、掃除のおっちゃんが学校にまだいるんだから、ティムはあんたの鍵なんて借りる必要なかったの。あんたは親切すぎんのよ」。 


わたしもアメリカ生活7年目だが、私の図太さはまだまだアメリカン・サイズではないらしい。今回はティムに一本してやられた。修行がたりんのぅ。