オークランド最終日。

Dolphins

1ヶ月の私のバケーションも今日で終わり。
今日の夜7時40分のカンタス航空で、ロスとセントルイスを経由してミネアポリスへ帰る予定。 遠距離が長いとはいえ、いつになってもダーリンとまた離れ離れになるのはさみしいなぁ。


今日はのんびり朝ごはん食べて、ダウンタウンへ。 オークランド滞在の最終日に行くのもなんだが、オークランドタワーに上ることに。 どこの国でも、たいていの主要都市にはなぜかタワーがある。なんでだろうねぇ。  ケチな私はタワーに上るのに$24という値段に足踏みしていたのだけど、せっかくなので最終日の今日昇ってみることに。


バンジ−ジャンプの本拠地ニュージーランドらしく、このたわーからもバンジ−ジャンプをすることができる。 私たちはビビリなので、タワーの内側から、バンジ−で飛び降りていく人達を眺めることに。 きっと20代前半の若くて愚かなころだったら、わたしもバンジーをきっとやっただろうけど、さすがにタワーに上って下を見下ろすと体が縮む思い。 ここのタワーでは、展望階のフロアの一部がガラス張りになっていて、その上に立つことができる。 子供たちがキャーキャー言いながらガラスの上で飛び跳ねたり寝そべったりしている。


ダーリンも私も恐る恐る立つ。目の前のガラスから地面を見下ろすのとまた違って、足元から真下が見えるってのは、思っていた以上にオソロシイ。 内臓がキューーーーゥと縮むのがわかる。 足元のガラスのそばには説明書きがあって、「このガラスは38ミリの厚さで、コンクリートでできている他の部分のフロアと同じ強さです」とある。 38ミリって・・・・たったの4センチ弱?!  この説明書き、読まなかったほうがよかったかも。たったの4センチ弱と思ったら、さらに心もとなくなった。


お昼ごはんは市街地にあるWater Front Café。 今まで何度かビールを飲みに言ったことのあるレストランで、名前のとうり海辺にある。テラスが海側にあり、私たちはそこにいつも席をとる。 今日はここでランチ。ダーリンは鱈のムニエル、私は魚貝のパスタ。 ここで飲んだビールSummer Aleがスパイスが効いててすっごくおいしいのだ。 


デザートはMission Bayまで車で行って、ビーチを歩きながらアイスクリームを食べることに。 カリフォルニアやフロリダにも海はあるけど、オークランドのビーチのよさは、いつ行っても混んでいないこと(人口が100万と少ないからね)。 芋洗いのごったがえしの海じゃないから、のんびり各人それぞれ好き勝手に海を楽しむことができる。 フリスビーをしてしばらく遊んでから、アパートに戻ってスーツケースを車に積んで、いよいよ空港へ。 


カンタス航空、機内でのサービスはけっこういいと思うんだけど、それ以外のサービスは最悪。ここは旧ソビエト領か?と思わせるような無愛想さの上に超非効率的。 共産主義圏でのお役所で荷物のチェックインやチケット発券をやってるのかと本気で思ってくるくらい、とにかくすべてが遅い! 空港へ早めに着いたのにもかかわらず、チェックインカウンターで荷物を預けるのにかかった時間1時間45分! ありえねぇ。 しかも、カウンターのお姉ちゃん、旅程をみて、「ね、セントルイスのエアポート・コード知ってる?」などと私に聞くのだ。 知るか!それはちみの職業知識ち”ゃないのか? え、おねーちゃんよ。 しかも、「う〜ん、なんだかよくわかんないから、ロスに着いたらもう一回アメリカン航空で荷物のチェックインして」だと。


結局、カンタス航空は出発予定の1時間後に出発して、私はセントルイス行きの乗り継ぎ便を逃がすことになるのだった。 


ロス国際空港、午後12時半到着。
カンタス空港、航空業界では悪名を誇るのか、アメリカンで次のミネアポリスまでの乗り継ぎ便を探してもらっていると、カウンターのおいちゃんが「でかい声でいえないけど、カンタスはね、いっつもこうなの。最悪。一緒にしごとやってらんないわよ」と、なぜかおねえ口調で話しながら、私の乗り継ぎ便を探してくれた。 結局、どの便もダメで、夜11時半の便しかないとのこと。 


が〜ん・・・・・・
今日中にはミネアポリスに帰れない・・・・・・


カリフォルニアとミネソタの間には3時間の時差がある。しかも、飛行機で4時間以上かかる。夜11時半にロスを出発ということは、中西部の時間では午前2時半である。シカゴを経由してミネアポリスに着くのは朝8時半。 そして、あと11時間の待ち時間の間あたしはどうするのよ?


カウンターで軽くショックを受けていると、アメリカン航空のおっちゃんが、「カンタスのせいで乗り継ぎがだめになったんでしょ?カンタス航空持ちでホテルに部屋とってあげる♪」といって、ちゃちゃちゃっと空港そばのマリオット・ホテルに部屋を取ってくれる。私の便は夜11時半だから泊まるわけじゃないんだけど、とりあえずくつろげる場所があるのはありがたい。 ありがとう、アメリカン航空のおっちゃん! 


さて、残りの数時間をどうするべ?
ホテルロビーにあるパンフレットとかを眺めながら、これまたただでホテル内のレストランでランチを食べる。 ロスの市街地まででて観光しようか考えたけど、ロスは公共交通機関がものすごーく悪い都市。しかも車の渋滞が半端じゃない。都市全体が、中心部がなくって全体的に拡散してるから、移動が大変なんだな。 せっかくだけど、今回はホテルでゆっくり湯船につかって、その後のんびり昼寝して体力回復することに。 


ランチを食べながら、「あ〜、アメリカに帰ってきたなぁ」としみじみ思う。私はアメリカ英語の教育を受けて、アメリカ英語しか話せないから、ニュージーランドの英語(とイギリス英語)を時たままどろっこしく感じる。 ニュージーランド人やイギリス人にいわせればアメリカ英語は「品格がない」なんて思うこともあるのだろうが、わたしはアメリカの効率のよさ。かつぜつ(←感じがわかりません)のよさ、打ったら響くような応答の速さ、そういうのがすきなんだなぁ、としみじみ感じる。 アメリカ特有のわけのわからない無駄な陽気ささえ、好ましく感じてしまう。


ニュージーランドでよく思ったのは、会話のテンポというよりも、お店やレストランで交わすやりとりがものすごくまどろっこしく感じた。親切にしてくれているのだろうけど、何かを聞いたら一言で返事が返ってくることは、まず、ない。 別にドライでビジネスライクな会話を推進しているわけじゃないけれど、要点にたどり着くのに時間がかかって、社交辞令が多くって、せっかちな私にはものすごくまどろっこしく感じられた。 耳の聞き心地や会話のリズムなんかの意外なところで、「アメリカ」は、良かれ悪しかれ、私の体の一部になっているんだなぁ。 日本に帰ってから眺めるアメリカと違って、自分の母国でない所からアメリカを眺める新しい視点を得ることができたのは、今回の旅の興味深い経験の一部だ。



これから1時間半後に再び空港へ向かい、シカゴ経由ミネアポリス行きの飛行機に乗る予定です。  あ”〜、無事に明日の朝にはミネアポリスに着きますように〜〜〜〜〜〜〜〜