社会の窓

先日おはなしした、あーとプロジェクト、順調にすすんでいるようです。
2週間前に美術部の4年生二人、ぐりちゃんとぐらちゃん(仮名・笑)に会いました。ぐりちゃんは、韓国出身の両親を持つアメリカ生まれ、ぐらちゃんはプエルトリコ出身の両親をもつアメリカ生まれ。 ふたりとも、第二世代の移民系アメリカ人。  ヘンゼルとBiribiは、移民1世。 それぞれ違った文化背景から集まる4人組みとなりました。


ぐりちゃんは3Dの美術(彫刻とか物をつくること)が得意で、特に布や紙を使った作品を中心に勉強しているのだとか。 ぐらちゃんは、その反対。 2次元のデッサン、スケッチ、油絵が得意だそう。 


先週、このプロジェクトに参加している人たち全員でポットラック・パーティー(一人1品ずつ持ち寄るパーティー)があったのですが、ヘンゼルとこっそり『うちら、ぐりちゃんもぐらちゃんで、当たりくじひいたね』なんて言ってます。


7家族、それぞれ2人ずつ美術学部の生徒を受け入れて、そこから関係をつくりながら美術作品がうまれていくわけですが、その中には私たちが苦手だろうなぁと思うような生徒や家族もいるわけで(笑)。  あー ラッキーだわ。


ぐり&ぐらちゃんの二人とは、いまのところ週に1度か2度のペースで会っています。 
わが家に来てもらってお茶したり、学校である美術家の公開公演に一緒にいったり、晩御飯を食べに出かけたり。 ぐりちゃんは、映画オタク。 ものすごい数のDVDを持っているらしく、いつも『これ見てないの?! 今度もって来たげる!』とDVDを持ってきてくれるし、ぐらちゃんはお菓子作りが上手なので、クッキー焼いて持ってきてくれたり、レシピを書いてきてくれたり。  


毎回とりとめのない、どうでもいいことをたくさん話して2、3時間すごしているわけですが、この関係の中から、彼女たちが何を感じて、どんなふうにそれを表現していくのか、今からとても楽しみ。 


毎日の生活では、いつも予見のたった計画ばかりで、予測したりそれに沿って行動するばかりなので、こんなふうに何かが形となって生まれていく、しかも何が出てくるか予見のきかない過程に身をおくというのは、とても新鮮。 何になるかわからない、それがLiberal ArtsやHumanitiesの学問の醍醐味だから、こんな経験過程が毎日のなかでもっと存在できるような生活をしたいもんです。