初日の出

ものすごーく中途半端なカウントダウンをして、日本に時間差攻撃で新年のあいさつの電話をかけた後は、仮眠をとった後、朝5時半に「今年は初日の出をみるのだ!」と二人鼻息荒く起き上がる。 うぅ、眠いよ、やめちゃう?なんて誘惑に豪快におそわれながらも、気合入れてコーヒーをポットに入れて、ごませんべいやポテトチップなんかのおやつも一緒に持ってミッション湾Mission Bayへレッツゴー。 


インターネットで調べたところ、今年の日の出は朝6時40分ごろとのこと。 海辺のベンチにすわって、ちと寒い海風に吹かれながら朝日を待つ。日本を含んだ東アジアのことを西洋の人達は極東Far Eastと呼び、日本は朝日が最初に昇る国という意味でライジング・サンなどと自称していばっていたけど、これは完全に北半球の視点だね。本当はニュージーランドが世界で最初に新年を迎えるのに、南半球は完全に無視されてるね。なんてことをはなしながら、二人でまんじりと朝日を待つ。


「なかなかお日様は昇らないねー」
「この海は本当に東方向に向いてるのかなー?」
ちょっと不安になりながらも、ひたすら待つ。 私たちはウインド・ブレーカーを着てあったかいコーヒー(私は紅茶)をすすりながら座っているのに、3,4人の人が海で泳いでる・・・きっと大晦日らのパーティーの続きでそのまま「海に入っちゃえー」ってなノリで入ったんだろうな。 その他にも、結構たくさんの人がいる。まだ酔っ払ってる風の人もいる。


夜が明け始めると同時に、かもめが起き出して、ごみを漁り始める。おぉ、すごい数のかもめだ。かもめのことをウミネコといったりするけど、言いえて妙だね。ほんとに猫みたいな鳴き声をだすよ。 大人のかもめはくちばしが黄色で、子供は足もくちばしも赤色。 歳をとると、グレーの羽に変わるのかな?まだらの年寄りっぽいカモメもたくさんいて、エサ争奪戦では若いカモメから追いかけ回されていて、ちょっとかわいそう。 カモメ社会でも年寄りの位置は同じなんだね。


7時過ぎても、お日様の姿は一向に見えず。ぜったい朝日はもう上がってるはずなのに・・・・どうも雲が厚くって見えないのね・・・・ 今日のお日様は天照大神みたいだねぇ、なんて話しながら、7時半に初日の出をついに見ることなく、家に帰って寝ることにする。 わたしはその後ぐーすか眠ったのだけれど、ダーリンは時差の関係で3時間後の朝10時にドイツに新年のごあいさつ電話。 日本もドイツもまだ2005年なのに、ニュージーランドはもう2006年。 今年は、「未来」からのごあいさつです。